闇に消えた帝国陸軍発大人のおもちゃ


大人のおもちゃの歴史がかなり古いことは皆さんもご存じのことかと思います。

江戸時代には張り型屋がいくつか存在し大奥御用達になっていたということや平安時代にはバイブレーションの原型のようなものがあったということはその筋ではよく知られたことです。

今のように世の中に娯楽が少なかった時代、性の営みに生活の潤いを求めたいじましい人々の姿がそこに込められているようです。

ところで歴史の古い大人のおもちゃ、実は太平洋戦争中に軍が開発を進めていたというエピソードがあるそうです。

下川耿史氏の著作「昭和性相史」にその詳細が語られていますが、それによると
日中事変から太平洋戦争にいたる長い戦時中の期間、出征した兵士の妻や戦争未亡人の性の乱れがだんだんと激しくなっていきました。

「贅沢は敵だ」とか「欲しがりません勝つまでは」の精神により娯楽を規制されていた時代のことです。
その間に許されるお楽しみといえばセックスぐらいなものでしょう。

まして一度歓びを知った女盛りの女性がおとなしくしているわけがありません。

貞操が厳しい時代と言われていますが、それはあくまで教育で教えていた内容をもとにした歴史の認識であり、一部の上流の家庭を除いては女性たちは貞操教育等受けていないのです。
農村に至っては夜這いや雑魚寝の風習が残っていた時代ですから、そこまで背徳の気持ちもなく人妻たちは一線を越えていくのです。

しかしながら、この状態をほおっておくわけにはいきません。

もし、出征中の兵隊さんたちが内地での人妻たちの不倫を知ったら彼らは心配で心配で戦争どころではなくなってしまいます。

そこで軍の司令部は考えます。

銃後(戦争を陰から支える女性や子供のこと)の性的欲求不満をなんとか穏便に解消しなければならないと。

そこから彼らの奮闘は始まります。

陸軍の医学校に命じ、女性用の快楽具の開発に取り掛かるのです。

彼らにとってみれば、なぜ名誉ある帝国陸軍の医者になって大人のおもちゃなんかつくらなきゃならないのかと
腑に落ちない部分もあったことは容易に推測され、同情せざるを得ない部分ではありますが
いかんせん上の決めたことだからやらざるを得ません。

また当然その方面のノウハウもないわけでいろいろと苦労もあったようです。

警察が押収した大人のおもちゃ等を頼りに苦労に苦労を重ねようやくバイブレーターのようなものを開発しました。

ところが開発したはいいけれど、その先にはまたもう一つの壁が立ちはだかっていました。

それはどうやって、この道具を人妻のもとにとどけるか。

性的不満があるかどうかを人妻に一人ひとり聞いて回ることができるでしょうか。

そんなことをしたら、女性たちは怒り狂って平手の一つでも食らわしてくるかもしれません。

そんなこんなで、医学校の人々の苦労もむなしく、メイド・イン陸軍のバイブレーターはお蔵入りをすることと
なったのです。

おしまい。

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