趣味は読書?


どうも生来受け身な性格なもので、人に堂々と言えるような趣味というものがない。

そこで、あえて聞かれた場合には、読書と答えることにしている。
別にウソをついているわけではなく、私は暇さえあれば何らかの活字を目で追っている男である。
しかし、読書といっても、普通の人とは読んでいる本が違うのが問題だ。
私が、普段読んでいるのは、いわゆる豆知識や雑学の本がほとんどで、別に何の役にも立たない知識を増やしながら、無駄な自己満足に浸るのが好きなのである。

ところが、普通は「読書好き」といえば、小説をたくさん読んでいる人を指すらしい。
「趣味は読書」の後には、好きな作家とか、好きなジャンルを話すのが普通だ。
先方も「読書好き」の人だったりすると、続く会話は大体こうである。
「今年の芥川賞は読みましたか」「私は推理小説だったら何でも読むたちなんですよ」…
むこうは当然好意で話を振ってくれているのだが、私は小説は読まないので、返答に困る。
これが初対面の人だったりすると、話が広がらないことこの上ない。
私が悪いことをしているような気分になる。

そんなわけで、「趣味は読書」というのはあまり言いたくない言葉になってしまった。

かといって「無趣味」はいかにもつまらない人間のようで、これも避けたい。
といっても、旅行はしないし、映画も見ない、テレビは多少見るが、「趣味はテレビ鑑賞です」はあまり聞かない。
映画鑑賞は立派に趣味として市民権を得ているのに、なぜテレビではいけないのかとも思うが、やはり一方的に情報を享受するだけのテレビには「趣味」にふさわしいたけの積極性がないということなのだろう。

私にとって「趣味は読書」は長年のテーマである。

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