男イメルダ


夫は稀に見る靴好きだ。

我が家のシューズクローゼットはほぼ夫の靴で占められている。

革靴、スニーカー、サンダル。

MBTも持っている。

ブーツと下駄は無い。

ほぼイタリアもの、ブランドもの。

日本人なのに幅広ではなく、細身のシュッとした足なので、自称「リーガ〇の靴は合わない」らしい。

はじめて彼の靴コレクションを見た時は、正直引いた。

男イメルダ・・・・
若い人は知らないかな?
イメルダ元大統領夫人。

マルコス政権崩壊後、テレビで映し出された3千足の靴の映像は、子供ながらに衝撃的すぎた。

忘れらない。

しかしその時、ズラリと美しく、向きを同じく並んだ靴を見せられた私は、あの時の映像をにわかに思い出したのだ。

靴なんて、TPOに応じた必要足あればそれでいい、と思っていた私とは、価値観が違いすぎた。

しかし結婚してしまった。

私の靴が収納されても、シューズコローゼットの中の大半は夫の靴だ。
入りきらず、玄関先にも並んでしまった。

断捨離だ!と数年履かなかった靴を大量に捨てても、なぜかまた増えていく。

そして夫は、靴好きんちゃんだけに、手入れにもぬかりがない。

靴クリームやシューケア用品も、本業のような品揃えだ。

たまの休みに汗だくになって磨きあげている。

以前、私が磨いて置いた後、「・・・なんか曇ってる」「ナニで磨いた?」
毎日のように言われ続けた私は、今はもう磨くのをやめた。

ボロストッキングで少しこすってクローゼットに戻すだけ。

男のコレクションには立ち入らない。

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