三台のエアコン


 狭い家に引っ越してエアコンが三台余ってしまった。
外機はベランダに置くことで解決したが(洗濯物を干すとき非常に邪魔!)、内機の置き場所に困った。
引っ越しの時、一時的にと置いた場所がいつの間にか定位置となり、我が家の和室は仏間であり寝室であるとともにエアコンの置き場でもあるという状態が一年以上も続いた。
当初はすぐにでも片付けようと思っていたのだが、不思議なことに年頃の娘が一向に気にしない。
それをいいことにずるずると先延ばしになった。

 シュールだ!などと言ってる場合ではなく、厚いビニールに覆われているとはいえいかにも埃だらけで不衛生な現状についに耐えられなくなり、一念発起して片づけることにした。
しかし、どこに?子供の部屋にしようと思っていた部屋はすでに物置と化し、大きなスーツケースや映らないテレビなど、一年に一度使うか使わないかの品や今となっては捨てなければならないものが山と積まれている。
果たして、エアコンもその仲間に入ることになった。

 前の家から計四台のエアコンを持ってきた。
今の家では必要なのは一台きり。
それで充分である。
部屋のドアを開けておけば玄関扉の郵便受けから涼しい風が入ってくるし、冬は小さなストーブで十分に暖が取れる。
電気代も助かるというものだ。

 ではなぜ処分してしまわないのか。
粗大ごみの処理にお金がかかるというのも大きな理由だが、いつかまた使うだろうと思うから。
いつかまた四台全部のエアコンがそれぞれの部屋に設置され活躍する日が来ると信じているからだ。

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