[ペットの思い出]母のペット


母は元来動物が大好きで、小さいころからいつも犬や猫が家にいました。子犬が五匹生まれた時は、その少しあとにもらってきた子猫一匹と同じ器で丸くなってエサを食べる様子を見て、皆で笑っていたものです。
一番驚いたのは、学生だった私が家に帰ると、お風呂場から何やら聞きなれない鳴き声が・・・。覗いてびっくり。何と合鴨の赤ちゃんが二羽、洗面器のお水とエサの入れ物の間を行ったり来たりしているではありませんか。
大声を出した私に母は笑いながら、「ペットショップをのぞいたら、あんまり可愛いので買ってきちゃった。」とのたまわったのでした。
それから、合鴨の卵を温めるための乳母としてチャボの雌が二羽、なぜか我が家の庭に捨てられていたチャボの雄が二羽加わり、それはもうにぎやかな庭でした。
子犬たちはそれぞれ里子に出されましたが、親犬は見事に鳥たちを守る番犬となり、気づけばなぜかキンケイまで三羽、小屋までいつの間にか建っているのでした。
そのうちに鳥たちも犬も年を取り、一羽、また一羽と虹の橋を渡り(ペットの天国らしいです)、老犬に続き最後の3代目合鴨が息を引き取り、もう悲しい思いをしたくないので何も飼うまいと家族全員思っていました。
ところが、近所の方のお葬式に行った両親がそこにいた三毛猫の頭を撫で「お前はここの子?」と声をかけた数日後、声をかけられた三毛猫が我が家にお輿入れすることとなりました。
「好きな人のところへは、向こうから寄ってくる。」と思い知らされた出来事でした。
件の三毛猫も今年で20歳、猫又一歩手前で現在闘病中、母は10年前に倒れ施設で余生を送っています。
母も、三毛猫も、良い人生だったと思って欲しくて、私は自分にできる限りのことをしてあげようと思っているのです。
だって、母のペットライフの終焉で巡り合えた最高で最愛の猫様と母がまるでシンクロしているように思えてならないから・・・。

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